背景・経緯

地質調査や土質調査は、建設工事の安全性と品質を確保するために不可欠です。ボーリングコアは地質調査や土質調査で採取されたサンプルであり、工事書類と同様の扱いで長期間保管する必要があります。しかし、保管スペースの確保や管理コストの増大が課題となっていることがあります。詳細は建設通信新聞(新しいタブで開きます)で報じられている。

全国地質調査業協会連合会は、日本建設情報総合センター(JACIC)の助成事業として「地質データ標準化検討小委員会」を立ち上げました。この小委員会は、ボーリングコアの対処を検討したほか、柱状図作成要領や地質要領、地質ガイドラインの見直しに取り組んでいます。

詳細・ポイント

地質データ標準化検討小委員会は、ボーリングコアの保管や破棄の基本的なルールを定めたほか、データベース化を推奨しています。ボーリングコアは全て成果品として納品し、保管や廃棄は発注者が行うことを基本とします。必要な工種のみ保管し、それ以外は納品後に原則廃棄することを明確化しています。また、保管に当たっては適切な温度・湿度管理で劣化防止に努め、廃棄する際は地質性状が把握できる連続コア写真をデータベースなどに保管するよう推奨しています。

データベースを活用するメリットには、柱状図や連続コア写真の公開がコアの採取・判定の品質向上につながることや、柱状図を2次利用する時に連続コア写真を妥当性確認の材料として使えること、災害時にはコア写真を並べて確認できるため正確な地層の把握が可能となることなどを挙げています。

業界への波及効果

この動きは、建設業界に大きな影響を与えることが予想されます。地質情報の標準化が進むことで、建設工事の安全性と品質が向上するからです。また、データベース化によって地質情報の共有と利用が容易になり、建設業界の効率化にも寄与することが期待されます。ゼネコンや設計事務所は、地質情報の標準化に合わせてシステムを整備する必要があります。

実務者のアクション

読者が「明日から」取るべき具体的なアクションは以下のとおりです。まず、地質情報の標準化について調査し、自社のシステムを整備する必要があります。次に、データベース化を推奨する動きに合わせて、地質情報の共有と利用を容易にするための措置を講じる必要があります。最後に、地質情報の標準化が進むことで、建設工事の安全性と品質が向上することを認識し、自社の工事に反映させる必要があります。