背景・経緯

工事書類の作成と提出は、現場技術者の時間を大きく奪ってきた。国土交通省の土木工事等の情報共有システム活用ガイドライン(新しいタブで開きます)は、この負担をシステムで軽減する枠組みを示している。

情報共有システム(ASP方式)は、インターネットを利用して発注者と受注者が工事に関する情報を共有し、相互に利活用できるようにする仕組みである。

詳細・ポイント

期待される効果として挙げられているのは、工事書類の処理の迅速化、書類整理作業の削減、検査準備の負担軽減、情報共有の迅速化、スケジュール調整の効率化である。

要点は、単なるファイル共有ではなく、決裁・承認のワークフローを含む点にある。提出・確認・承認の履歴が記録として残るため、後の検査や説明の際に遡って確認できる。

業界への波及効果

ASPの普及は、遠隔臨場や電子検査の前提基盤としても機能する。検査対象書類が事前にシステム上で共有されていることが、遠隔での確認を成立させる条件になる。

自治体レベルでは導入が進んでいない団体も残り、国と地方で運用に差がある状況が続いている。

実務者のアクション

受注側は、システム上のフォルダ構成を工事着手時に発注者と合意しておきたい。構成が食い違うと、探す手間がむしろ増える。

発注側は、システム導入と同時に紙提出の廃止を明確にすることが重要である。二重運用が残ると、負担は増えこそすれ減らない。