背景・経緯

CM方式には大きく2つの形態がある。CMRが発注者支援に徹するピュア型と、施工リスクまで引き受けるアットリスク型である。CMアットリスク方式の解説(新しいタブで開きます)によれば、後者はCMrに対してCM業務に加えて工事請負も併せて発注する方式であり、設計が確定していない状況や不明瞭な要素が多い場合に採用される。

設計が固まらないまま工事を進める必要がある局面で、この形態の意味が出てくる。

詳細・ポイント

アットリスク型の要点は、CMRが工事の完成責任とコストの責任を負う点にある。ピュア型では、CMRは助言と管理を提供するが、工事の結果に対する責任は施工者が負う。

この違いは、利害構造を根本的に変える。アットリスク型のCMRは、コストを抑えれば自らの利益が増える立場になる。だからこそ、オープンブック方式やGMPといったコストの透明化・上限設定の仕組みが併せて用いられる。

業界への波及効果

日本では、東日本大震災の復興事業でこの形態が本格的に用いられた。事業全体像が確定しない中で早期に着手する必要があり、従来の一括発注では対応できなかった。

一方、CMRが施工責任を負うことで、発注者支援としての中立性は薄まる。どちらの性格を求めるかを、発注者が意識的に選ぶ必要がある。

実務者のアクション

アットリスク型を選ぶ場合、コストの透明化措置をセットで契約に組み込むことが必須である。透明化なしのアットリスクは、単なる随意契約に近づく。

ピュア型との使い分けは、「設計の確定度」と「発注者が求める中立性」の2軸で判断するのが分かりやすい。