背景・経緯
公共施設のCM業務は、施設用途によって求められる支援が異なる。公共施設(庁舎・学校・病院等)のCM方式・発注者支援の事例(新しいタブで開きます)からは、新庁舎建設事業、防災庁舎建設事業、学校改築事業といった案件種別ごとの実績が確認できる。
同じ「CM業務」でも、庁舎と学校では論点がまったく違う。
詳細・ポイント
庁舎案件で中心となるのは、規模・機能の設定と事業費の管理である。窓口機能の配置、議会機能、防災拠点としての性能といった要求を、限られた予算の中でどう組み合わせるかが焦点になる。
学校改築では、仮設校舎の計画が独自の論点になる。授業を継続しながら建て替えるため、仮設校舎の設置場所・規模・期間が事業費と工期を大きく左右する。この検討は建築計画そのものと不可分である。
業界への波及効果
案件種別ごとの実績が蓄積されることで、発注者は自案件に近い経験を持つ事業者を選びやすくなる。プロポーザルの評価においても、類似実績の重みは大きい。
一方、実績のある事業者に発注が集中し、新規参入が難しいという構造も生まれている。
実務者のアクション
発注者は、CM業務の委託仕様書を作る際、自案件の固有論点(仮設、段階施工、既存施設の活用)を明記したい。汎用の仕様では、必要な支援が抜ける。
事業者側は、類似実績を用途ではなく論点で整理すると提案の説得力が増す。「学校の実績」より「仮設校舎を伴う段階施工の実績」の方が、発注者には響く。