背景・経緯
日本のインフラ維持管理は、地震や台風などの自然災害の頻発により重要性が増している。特に、地盤や斜面の経年劣化は、重大な事故の要因となる可能性がある。こうした中、衛星データを活用したインフラ変状の可視化技術が注目されている。スカパーJSAT、ゼンリン、日本工営が提供する「LIANA」は、SAR(合成開口レーダー)画像解析ツールの開発に強みを持つスカパーJSATが解析を担い、利用者が指定したエリアの地盤変動などを時系列で表示する。詳細はBUILT (ITmedia)(新しいタブで開きます)で報じられている。
この技術の背景には、建設業法や建築基準法の改正が行われており、インフラの維持管理や防災に対する要求が厳しくなっている。さらに、JAXAの先進レーダ衛星「だいち4号(ALOS-4)」の観測データを利用することで、世界最高レベルの解像度と観測カバレッジ(広域な観測)を実現し、地盤変動の継続的なモニタリングやインフラ維持管理、防災/減災を支援することが期待されている。
詳細・ポイント
「LIANA」では、Webシステムには、ゼンリンの詳細な地図データを実装し、日本工営の知見に基づいて地盤変動などの状況を視覚的かつ直感的に把握するためのノウハウも盛り込んでいる。地盤変動などを面的に可視化する他、過去から現在までの変位推移のグラフ化、危険度評価などにより対象エリアの地盤の変状を分かりやすく把握できる。
新サービスプランは「ライトプラン」「スタンダードプラン」「アドバンスプラン」の3種類。料金も従来の「1平方キロ当たり21万円」の設定を変更し、4平方キロ当たり21万円からとした。ライトプランは、ALOS-2が2014~2025年に取得したアーカイブデータを利用し、過去の変動などの傾向を把握したいユーザー向けに提供する。スタンダードプランはALOS-2のアーカイブデータとALOS-4のデータを組み合わせ、最新の衛星データを使ったモニタリングに対応する。
業界への波及効果
この動きは、インフラ維持管理や防災/減災に大きな影響を与える。インフラ事業者や建設コンサルタントなどが、衛星データを活用したインフラ変状の可視化技術を導入することで、地盤や斜面の経年劣化をより適切に管理できるようになる。さらに、JAXAの先進レーダ衛星「だいち4号(ALOS-4)」の観測データを利用することで、世界最高レベルの解像度と観測カバレッジを実現し、地盤変動の継続的なモニタリングやインフラ維持管理、防災/減災を支援することが期待されている。
実務者のアクション
読者が「明日から」取るべき具体的なアクションは、以下の3つである。
1. 「LIANA」の詳細を確認し、自社のインフラ維持管理や防災/減災への応用可能性を検討する。
2. JAXAの先進レーダ衛星「だいち4号(ALOS-4)」の観測データを利用する新サービスプランの提供開始を機に、衛星データを活用したインフラ変状の可視化技術の導入を検討する。
3. インフラ事業者や建設コンサルタントなどと協力し、衛星データを活用したインフラ変状の可視化技術を活用したインフラ維持管理や防災/減災の推進を図る。