背景・経緯
アスベストは、建物の断熱材や防火材として広く使用されてきたが、健康被害のリスクがあることが明らかになり、使用が制限されるようになった。日本では、2006年にアスベストの使用が禁止され、既存の建物からのアスベスト除去が進められている。しかし、アスベストの含有有無を調査する際の試料採取作業は、時間がかかり、粉じん飛散のリスクもある。詳細はBUILT (ITmedia)(新しいタブで開きます)で報じられている。
このような状況下で、コバルテックはアスベスト含有事前調査向けの試料採取工具「アスベストコアサンプラーACS」を開発し、現場検証パートナー10社に無償提供することを発表した。募集期間は9月30日までで、小売価格は14万5860円(税込み)である。
詳細・ポイント
「アスベストコアサンプラーACS」は、手持ちのインパクトドライバーに装着し、アスベスト対応の集塵機と接続して使用する。集塵と同時に建材を削孔するため、粉じんの飛散を最小限に抑えられる。インパクトドライバーは18ボルト以上の機種を推奨している。試料採取工具「アスベストコアサンプラーACS」使用イメージは、コバルテックのプレスリリースで公開されている。
従来のハンマーとタガネを使う方法では約15分を要していた試料採取が、約30秒に短縮できる。キットには、径20ミリの「セメント系用」と「樹脂系用」の2種類のサンプラービットがセットになっている。採取した試料は円柱状のコアとなるため、採取後に建材の層の状態を確認しやすく、正確な層別分析が可能になる。従来の手法では削り取った試料が混在し、分析時に仕分け作業が発生する場合があった。
業界への波及効果
「アスベストコアサンプラーACS」の登場は、アスベスト調査の効率化と安全性の向上に期待が寄せられている。アスベスト含有事前調査は、建物のリノベーションや解体工事前に必ず実施される作業である。従来の試料採取方法では、時間がかかり、粉じん飛散のリスクもあったが、新製品の登場により、これらの問題が解決される可能性がある。
また、アスベスト調査の効率化により、建物のリノベーションや解体工事の工期が短縮される可能性もある。工期の短縮は、工事費の削減や工事のスピードアップにつながり、建設業界全体に波及効果が期待される。
実務者のアクション
アスベスト調査を実施する建設業者や設計事務所は、「アスベストコアサンプラーACS」の導入を検討することが必要である。新製品の導入により、試料採取の効率化と安全性の向上が期待されるためである。また、工事のスピードアップや工事費の削減にもつながり、ビジネス上のメリットも期待される。
また、アスベスト調査の実施者は、現場検証パートナーの募集に応募することも検討することが必要である。募集期間は9月30日までで、無償提供されるため、費用的な負担も少ない。現場検証パートナーとして、新製品の実際の使用感や効果を確認することが可能になる。