背景・経緯

CM業務の委託先をどう選ぶかは、制度設計上の重要な論点である。国土交通省の検討会資料「CMRの選定方法について」(新しいタブで開きます)でも、この点が単独の論点として扱われている。

背景にあるのは、CM業務の性質である。工事のように仕様と数量で価格が決まる業務ではなく、担当者の力量が成果を左右する。

詳細・ポイント

基本となるのはプロポーザル方式である。業務の実施方針、類似業務の実績、配置予定技術者の経験を評価し、最も適した者を選定する。価格は評価要素の一部にとどめる。

特に重視されるのが、配置予定技術者の要件である。組織としての実績があっても、実際に担当する個人に経験がなければ成果は出ない。認定CM資格の保有を参加要件とする例も広がっている。

業界への波及効果

プロポーザル方式は発注者側の負担が大きい。評価委員会の設置、評価基準の設定、審査の実施と、通常の入札にはない手続きが必要になる。小規模団体にとってはこれ自体が障壁である。

一方、価格競争で選定した場合、委託費を抑えた分だけ関与の密度が下がり、期待した効果が得られないという結果になりやすい。

実務者のアクション

発注者は、評価基準に「自団体の課題への理解」を含めることを勧めたい。汎用的な提案書では差がつかないが、課題認識を問えば差が出る。

配置予定技術者の交代に関する条件も、契約時に定めておくべきである。提案時のキーパーソンが実務に関与しない事態は、実際に起きている。