背景・経緯

国土交通省は2年に1回、公共事業を対象としたCM方式の活用実態調査を実施している。CM方式とは、建設事業の計画・設計・施工の各工程を一体的に管理する手法であり、公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)改正で位置付けられた。詳細は日刊建設工業新聞(新しいタブで開きます)で報じられている。

CM方式の活用は、公共事業の品質向上やコスト削減に効果的であると考えられており、近年では建築事業や土木事業などで広く活用されている。建築事業では、学校や病院、庁舎などの施設用途が主流だったが、最近は体育館・競技場・観覧場やホール・公会堂・集会場などに多様化している。

土木事業では、地方自治体のマンパワー不足を補完する観点で災害時に活用されるケースが以前から多い。ただし、過去2年の受注件数は災害復旧で5件、新設・維持管理で24件と、新設・維持管理事業での活用が主流になってきている。

詳細・ポイント

調査結果によると、建築事業では23社・599件、土木事業では26社・253件の計49社・852件の実績があった。2年前の前回調査と比べると建築で161件、土木は37件の増加となる。

公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)改正でCM方式が位置付けられた14年度以降、建築での契約件数は20~50件台で推移してきたが、24年度は63件、25年度は83件と伸びた。両年度とも6割以上の案件が事業費50億円以上の大規模事業だった。

土木は地方自治体のマンパワー不足を補完する観点で災害時に活用されるケースが以前から多い。ただし、過去2年の受注件数は災害復旧で5件、新設・維持管理で24件。累計実績も災害復旧119件、新設・維持134件と初めて逆転した。

業界への波及効果

この調査結果は、ゼネコンや設計事務所にとって重要な情報となる。建築事業や土木事業でのCM方式の活用が拡大していることは、建設業界の需要動向や技術的トレンドを示唆している。

建築事業では、大規模事業が増加していることから、CM方式の活用がさらに拡大する可能性がある。土木事業では、新設・維持管理事業での活用が主流になってきていることから、地方自治体のマンパワー不足を補完するためのCM方式の活用がさらに増加する可能性がある。

実務者のアクション

ゼネコンや設計事務所は、CM方式の活用を拡大するために、以下のようなアクションを取ることができる。

* 建築事業や土木事業でのCM方式の活用を拡大するための戦略を立てる

* 地方自治体のマンパワー不足を補完するためのCM方式の活用を増加させる

* 大規模事業でのCM方式の活用を増加させる