背景・経緯

国交省は2024年の公共工事品質確保促進法改正を受け、参加者確認型随意契約方式の統一ルールを決定した。公共工事品質確保促進法は、公共工事の品質を確保するために、発注者と受注者双方の責任を明確にすることを目的としている。この法律の改正により、参加者確認型随意契約方式が新たに規定された。詳細は日刊建設工業新聞(新しいタブで開きます)で報じられている。

参加者確認型随意契約方式は、競争参加者の有無を事前確認した上で随意契約とする方式である。この方式は、地域内で受注者が極めて限られ、競争が存在しない状況の継続が見込まれるケースに適用できる。

国交省は、この方式の運用ルールを決めて、地方整備局を含む全発注部局に対応を求める通知を出した。これにより、地方の維持工事などで随意契約が可能になる。

詳細・ポイント

参加者確認型随意契約方式の統一ルールは、地方整備局を含む全発注部局に対応を求める通知が出された。通知文書では、想定する工事として維持工事と機械設備・電気通信設備などの専門工事の2パターンを例示した。これ以外でも、工事特性に応じ、発注者の判断で適用を可能とする。

維持工事は、インフラの巡視や維持管理、除雪作業などを想定する。緊急時の迅速な現地対応の必要性や地理的条件から、競争参加要件を広げても特定の1者しか参加者が見込まれず、過去に発注した同一内容の工事で特定の1者しか競争に参加していない状況が継続している工事を対象とする。

専門工事は、高度な技術や特殊な設備を必要とするため、特定の1者以外に実施困難な場合などに適用する。各整備局などの会議体で適用工事と受注予定者を選定し、さらに公募手続きで競争参加者の有無を確認する。応募者が存在しなければ随意契約とし、存在すれば一般競争の手続きに移る。

業界への波及効果

この動きは、建設業界全体に大きな影響を与える。ゼネコンや設計事務所、専門工事業者などは、発注手続きの変更に応じて、工事の受注や施工方法を変更する必要がある。さらに、地方の維持工事などで随意契約が可能になるため、競争が激化する可能性がある。

また、発注者側も、参加者確認型随意契約方式の運用ルールを理解し、工事の発注手続きを適切に進める必要がある。短期的な変化と中長期的なトレンドの両面から考察すると、建設業界はさらに競争的かつ効率的な方向に進化することが予想される。

実務者のアクション

実務者は、明日から参加者確認型随意契約方式の統一ルールに基づいて工事の発注手続きを進める必要がある。まず、参加者確認型随意契約方式の運用ルールを理解し、工事の特性に応じて適用を判断する必要がある。さらに、公募手続きで競争参加者の有無を確認し、応募者が存在しなければ随意契約とし、存在すれば一般競争の手続きに移る必要がある。

情報収集先として、国交省のウェブサイトや建設業界の団体などを参照することができる。国交省のウェブサイトには、参加者確認型随意契約方式の統一ルールや運用ガイドラインが公開されている。建設業界の団体などにも、参加者確認型随意契約方式の運用に関する情報やガイダンスが公開されている。